草花の引越し、どうすれば?
引っ越しをするときに、花や植木の鉢をどうやって持っていくのか困った事はありませんか?運びにくい鉢植えを上手に引っ越せるようなアイディアを、園芸講師のえのきど がご紹介します。
小さくして、引っ越しの準備
何年も育てることが出来る植物を、「宿根草(しゅっこんそう)」と言います。年々大きくなった植物たちは小さく株分けして連れて行きましょう。クリスマスローズや宿根サルビア、ワイヤープランツ、ミントなどは、地上部も根っこも小さく切っても大丈夫!引っ越しを考えて、小さい鉢が良い場合は、植え替えましょう。特に冬ならば多くの植物が小さくしても大丈夫。寒い冬の間は植物もお休み中の物が多いので、枯れてしまう心配は少ないでしょう。
小さくしやすい草花は、引越ししやすいですが、アジサイなどの木は大きくなっているとなかなか難しいです。来年の花は諦めて、うんと小さく切り詰めて、根っこも小さくしてお引越ししましょう。根っこを小さく切り詰めたら、同じ様に枝も切ってくださいね。葉っぱが多いままだと、水が足りなくなり枯れてしまいます。それも難しい場合は、枝を切って切り口が乾かないように(※)しておいて、引っ越し先で土に差して、差し芽に挑戦するとよいでしょう。ローズマリーやアイビーなどは成功する確率が高いのでぜひ挑戦してみてください。
※濡れたティッシュで包み、その後アルミホイルをまき、ビニールなどに入れる要領でやってみてください。差し芽はイラストを見て、やってみてくださいね!
ルールを守って
連れていけない植物たちは、ご近所に園芸好きの友人が居れば差し上げられますが、それも難しい時は残念ながら処分するしかありません。処分する場合は、自治体のルールを守って処分しましょう。間違っても、公園や近所の畑に捨てるなんてことはないよう、ご注意を!ちなみに私が住む東京郊外の自治体では、プラスチックの植木鉢などは不燃ごみで月に一度回収してくれます。ただ、土は回収してもらえないので民間業者に有料で頼むか、一部のホームセンターで引き取ってもらうしかありません。買い物をすれば無料で引き取ってくれるホームセンターがあるようです。自治体によっては土も回収してもらえるようなので、確認してみましょう!
植物との引っ越しは、引っ越し先の新たな環境になじめずにダメになってしまう植物もいるかもしれませんが、元気に成長する日を夢見てめげずに園芸を楽しみましょうね。新しい土地で素敵な花屋さんを見つけるのを、新たな楽しみに!植物たちとの引っ越し、頑張ってくださいね。
~記事はあくまでも一例です。tenkin-noteは、転勤族の転勤が「転機」に、そして楽しい転勤生活になるよう応援しています。~
図・文:えのきど かおり/造園施工、園芸講師
※えのきど かおりプロフィール:3児の母。妊娠中に、2回の引越し経験あり。現在は子育ても一段落して、東京郊外で農家と植木屋さんをやってます。畑で出来た季節の野菜や果物で、ジャムやお菓子を作って地元の直売所で販売中。もっかの悩みは断捨離できない事。