【参加レポート②】富山を遊びつくしたくなる オンライントークショー ~現役転勤族が語る。私が富山でインスパイアされたコト9選~

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富山を遊びつくしたくなるオンライントークショー

とやま転勤族コミュニティ「E-TENKI」の登録者100人突破を記念して開催されたイベント「富山を遊びつくしたくなるオンライントークショー ~現役転勤族が語る。私が富山でインスパイアされたコト9選~」


富山にご縁のある現役転勤族【おりたみゆき】さん【富山にとばされた男たち@KOYA】さん【トネちゃん】さんの3名が、自身の転勤生活を振り返りながら、転勤族から見た富山の魅力や転勤生活を楽しむコツを語ってくれました。


富山生活7年目の私も知らない富山の楽しみ方や、思わず共感してしまうお話まで。
話し足りない、聞き足りないほど内容の濃かったイベントをレポートします!


レポート後半では、ゲストの「富山でインスパイアされたコト9選」に沿って繰り広げられたトークの様子をご紹介します。
(個性豊かなゲストのご紹介は、レポート前半をご覧ください!)



富山といえば「雪」なしには語れない?!


やりすぎには注意?!雪かきで「半月板損傷」…


ゲスト3名のインスパイアされたコトのなかでもひと際目を引いていたキーワードが、おりたさんの「半月板損傷」!


おりたさんの富山3年目の冬は大雪の年。ある日朝起きたら腰のあたりまで雪が積もっていたそう。
関東出身で雪かきの方法もわからないまま、道が見えるまで一生懸命雪かきしていたところ、体の中から「パリンッ」と聞いたことのない音が…。
すぐさま病院へ駆け込み、「半月板損傷」という診断が下ったのでした。


「たくさん積もっても2、3日で溶けるよって誰かに教えてもらえていたら…。知り合いもいないから、やり方も聞けなかったのよ。」
今となっては笑い話にされていますが、かなり衝撃的なエピソード。


富山の雪

チャットでは、富山の冬には必須の雪かきグッズ「ママさんダンプ」の話題で参加者同士盛り上がっていました!



私も雪道運転が初心者だったころ、雪にはまってしまい通行人のみなさんに助けられたことを思い出し、「雪の洗礼、受けたな~。」なんてしみじみしてしまいました。



雪は悪者?


同じく雪、というより富山の曇天に泣かされたのはトネちゃん
富山に引っ越してきたのは冬。曇天が続き、小さいお子さんたちを連れて出歩くこともままならず、初めての転勤で気がめいってしまっていたと話します。
これには共感してしまう転勤ママも多かったのではないでしょうか?


一方、遊びの達人KOYAさんも雪の降らない九州出身ですが、雪をポジティブにとらえているそう。
富山では雪って悪者なんですよね。でも…」と、KOYAさんの手にかかれば雪も立派な遊び道具!
雪見ドラム缶風呂がしたい!と思い立って、サウナ仲間と楽しんだお話をしてくれました。


雪見ドラム缶風呂

他県から富山に来て初めて直面した雪。
それぞれに大きなインパクトがあったようです。


雪には大変なイメージもありますが、KOYAさんのように思い切り遊び尽くすまではいかずとも、上手に付き合って雪を楽しみたいものですよね。


トークのなかでは、雪かきの負担を少しでも減らすために家選びも大切!なんていうお話も出ていましたよ。



転勤を楽しめるかは自分の心持ち次第


最初の“好き”は、ふとしたきっかけ


富山の冬の曇天で気持ちが落ち込んでしまっていたというトネちゃんのお話には続きがあります。


「春になって少しずつ外に出られるようになって、散歩の途中でふと立ち寄ったパン屋さんのパンが甘くておいしくて。そこの店主さんも優しく話しかけてくれて。買ったパンを食べながら思わず涙しました。」


パン屋さんと涙

その出会いをきっかけに、だんだん富山での暮らしを楽しめるようになっていったそう。


「今から思えば、周りに対して自分で心を閉ざしてしまっていたと思うんです。その扉を開いたら、自分から動いてみようって積極的になれました。



自ら動けば、道は開ける!


おりたさんも自分の立ち位置を見失っていた時期があったと言います。


子どもが小学生になって、急に1人になった気がしたんです。そのときはガクンと落ち込みました。」


それでも、「転勤についていくと決めたのは自分なんだから、心持ちを変えるしかない!」と自分で納得できたことで、一歩踏み出すことができ、「飾り巻き寿司講師」を始めることにもつながったのだそう。


飾り巻き寿司

「富山でつながりがないけど、社会人になって友達の作り方がわからなかった。足で稼ぐしかないと。いろんなコミュニティや社会人サークル活動に参加しました。」
と、富山に来た当初の孤独感から抜け出したきっかけを話してくれたのはKOYAさん。


転勤生活で気持ちが落ち込んだとき、そこからどう立ち直ればいいの…?
3人に共通するのは、「自分から動く」ということでした。


自分の気持ちが前向きになれば、周りの優しさに気付けたり、面白みを見つけることができる。


みなさんのエピソードに込められたそんなメッセージに励まされたのでした。



足りなかったのは“集まれる場所”


転勤生活の辛さや孤独感も味わいながら、そこを乗り越えて生き生きと暮らしている3人。
今となっては、自らイベントや教室を開いて人が集まる場づくりをしています。



“転妻”を武器に!「転妻ブランディング」


飾り巻き寿司はおりたさんの地元、千葉県の郷土料理。もともと趣味で習っていたのが高じて講師になりました。


「教室を開いたら、人の輪が広がっていろんな情報も手に入りました。
富山に来たとき、私の周りにも“転妻”っているなって思って。これも集まる場所が必要だと思ったんです。
それから、転妻会を開催するようになって、月一でいろんな情報交換をしました。
今まで自分は何者でもないって思っていたのが、“転妻”っていうキーワードでつながれたんですよね。



自分が欲しかった場所でつながっていく仲間の輪


「若者の流出・家にこもるヤング」というちょっとショッキングなテーマで話してくれたKOYAさんは、「20代は人生のゴールデンタイム!外に出なきゃ!」と、若者が集まれる場所づくりに力を注いでいます。


富山には何もないんじゃなくて、遊べる仲間がいないんじゃないの?と考えたんです。転勤で富山にとばされてきたり、友達が県外に出て行っちゃったり。
だったら集まれる場所をつくって、一緒に遊ぼうよっていうのをSNSで発信しています。」


集まる場所

宿を一棟貸し切ってブリの解体パーティーをしたり、キャンプやサウナイベントをしたり。
「遊んだら遊んだだけ富山が好きになる!」と、転勤族ならではの目線でダイナミックに富山を遊び尽くしている姿がうらやましくなってしまいました。


トネちゃんも、富山の魅力に気付きはじめたら大好きが止まらなくなり、魚さばき教室や餅つきイベントを自ら企画するまでに
そこでたくさん友達ができたと言います。


もちつき

「1人でも仲間だ、敵じゃないんだって思えたら、先に進めるようになるんですよね。
集まる場所があるって、いいですよね。」


ゲストのみなさんからはそんな声が上がりました。


ゲストとナビゲーター

3人それぞれ違うコミュニティではありますが、自ら動くことで仲間ができ、そこに巻き込まれる人たちにもつながるきっかけを与えてくれています。


パワフルな行動力に圧倒されつつも、3人もかつては孤独を感じたり落ち込む時期もあった同じ転勤族。
「自分もまずは一歩、外に出て動いてみようかな!」と勇気づけられるお話をたくさん聞かせていただきました。



ひとりじゃないから前向きになれる。
足取り軽やかに、富山を楽しみたい!


最後に、とやま転勤族コミュニティ「E-TENKI」の管理人であるトネちゃんからメッセージが。


「『E-TENKI』は富山に関わる転勤族ならだれでも気軽に参加できるオンラインコミュニティ。ここでのつながりをきっかけに、新しい交流が生まれたり、富山の楽しみ方のヒントを見つけてもらえればいいなと思っています。」


集まれる場所、つながれる場所がある。そこを心の支えに、前向きな一歩を踏み出す力が湧いてくる…。
ゲストのみなさんのお話に笑ったり、共感したり、チャットで参加者同士おしゃべりしたりと、なにかと変化の多い春を前に、緊張がほぐれて心が軽やかになるような時間でした。


富山生活8年目に突入しようとしている私も、もっと富山を知りたいな!もっと富山を遊びたいな!と背中を押してもらえた気分に。
ゲスト、ナビゲーターのみなさん、企画運営に携わってくださったみなさん、参加者のみなさん、楽しいトークショーの時間をありがとうございました!


文:あずま るに / ライター / 焼き菓子のお店única(ウニカ)店主


※あずま るにプロフィール:東京出身。お菓子作りの夢を追って富山に来たのが7年前。農家でのお菓子作り、富山県移住相談員を経て、第一子の育休中にフリーライターに転身することを決意。店舗を持たない小さな焼き菓子店との“二足のわらじ”に挑戦中。
生粋の富山男子である夫、3歳と0歳の娘たち、甘ったれ茶トラ猫と暮らしています。

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