まちとつながる旅@石川県加賀市(オンライン開催) 参加レポート

総合評価: 4.035 件のレビュー)

2021年5月17日(月)、石川県加賀市にて「まちとつながる旅」が開催され、私もオンラインで参加しました!


まちとつながる旅@加賀チラシ

人とつながる、まちとつながる、そこからまちをもっと好きになってほしい。
そんな想いでTENKIN-LABが開催している「まちとつながる旅」。


本来はリアル開催を予定していたのですが、コロナ禍ということでオンラインでの開催となった今回の旅の行程はというと…


◎加賀観光のプロによるお話会
自らも移住者であり加賀観光のお仕事をしている方から加賀のイイところを教えてもらいます。
『丸八製茶場』工場見学
「献上加賀棒茶」でおなじみの『丸八製茶場』で加賀棒茶を焙煎する様子を見学。加賀棒茶を味わいながら、社長さんのお話を伺います。
小さな宿bessoお話会
カフェと宿の複合施設である『besso片山津温泉』店長さんに、bessoのこと、加賀のことをお話してもらいます。


2時間と短い時間でしたが、ギュギュっと加賀の魅力が詰まった旅となりました。


集合写真

『丸八製茶場』丸谷社長(左)と、TENKIN-LAB代表松田(右)、スクリーンには、オンライン参加のゲストと参加者のみなさん。


.



さてまずは、参加者、ゲストのみなさんで自己紹介です。


今回集まってくれたのは、加賀に転勤する可能性のある方、出身が加賀という方、近隣にお住まいの方、加賀に移住を検討している方など、8名の方。「もっと加賀を知りたい!」という思いで参加を決めてくれたみなさんです。


参加者のみなさん

ゲストの一人、“観光のプロ”である志田さんは、加賀に移住し、加賀の魅力を発信するお仕事に就いています。
加賀に住むことを決めたきっかけは、「加佐の岬」の日の入り。そこに加賀の可能性を感じ、惚れこんでしまったのだとか。どんな日の入りなのか、とても気になります!


『丸八製茶場』の丸谷社長は6代目。お父様から続く、「品質にこだわる」という意志を引き継ぐとともに、加賀棒茶の魅力を広く伝えるため、新たな試みを次々と打ち出しています。
今回は社長さん自ら工場を案内してくれるとのこと!楽しみです。


『besso片山津温泉』店長の軒端さんも志田さんと同じく移住者。愛知県出身ですが、仕事の出張で訪れた石川県にビビッときて、その2か月後には仕事を辞めて金沢市へ移住していたというから驚きです!
金沢市から加賀市に来てまだ5か月ほどということですが、休みの日には海へ、山へ、サップや釣りに出かけ、加賀暮らしを満喫しているそう。



自己紹介をしていただいたところで、いざ、まちとつながる旅の始まりです!


自然の遊び場がいっぱい!


最初に加賀を案内してくれたのは、加賀観光のプロ、志田さんです。


志田さん

加賀の中でやはり一番のお気に入りは加佐の岬ということですが、電動自転車で生活しているご自身の実体験から、車がなくても行けるおすすめスポットやアクティビティの情報も教えてくれましたよ。「地方は車がないと楽しめない…」というイメージが覆されました!


加賀市にゆかりのある参加者の方からも、「シュノーケリングならあの海岸!」「川遊びもできます!」といった具合に、次々と情報がシェアされていきます。


温泉のイメージが強かった加賀、実は自然のアクティビティにあふれていることを知りました!



新しいものを取り入れる、柔軟性


みなさんは、「加賀棒茶」をご存じでしょうか?石川のお土産として人気ですよね。
続いては、その「加賀棒茶」という名前の発祥である『丸八製茶場』の工場見学です。
今回は、オンラインでもその香りを楽しみながら、工場見学の雰囲気を味わえるようにと、「献上加賀棒茶」「加賀のほうじ茶」のティーバッグを参加者全員に事前に送っていただきました!


旅のキット

パッケージもおしゃれ!とみなさんから大好評。九谷焼に使われる色彩をテーマカラーにしたもの。


丸谷社長からおいしいお茶の淹れ方を教えてもらい、参加者のみなさんでお茶を淹れたら工場見学のスタートです。ん~、いい香り!


工場見学では、棒茶の製造工程や歴史、献上加賀棒茶が生まれた背景から、現在の取り組みに至るまで、丸谷社長に様々なお話を聞かせていただきました。


丸谷社長

特に印象的だったのは、「棒茶はかつて安価なお茶だった」ということ、そして、「『丸八製茶場』が棒茶の原料や製法から品質を見直し、開発した「献上加賀棒茶」が加賀棒茶の価値を高めることになった」というお話でした。
献上加賀棒茶の誕生秘話や原料・製法に対する思いを聞きながら淹れたお茶をすすると、より一層味わい深く感じられました。
詳しいストーリーは、HPや現地で確かめてみてくださいね!


『丸八製茶場』の新しいことに挑戦するという意志は今に受け継がれ、丸谷社長は新たな価値を生み出し続けています。
お話の最後には、2019年にオープンしたほうじ茶の茶室「双嶽軒(そうがくけん)」を見学させてもらいました。


双嶽軒

『丸八製茶場』の世界観を五感で感じられそうな、とてもおしゃれな空間!


最後にご案内していただく『besso片山津温泉』は、旅人や地元の人が集う「みんなの家」を作りたいと、空き家を改装して1年前にオープンしました。
店長の軒端さんは、「加賀の人は新しいものや人に対する関心が強く、新しいことを始めようとするといろんな人がアドバイスやアイディアを出してくれる」と話します。
『besso片山津温泉』をオープンするときも、もともと趣味でやっていた帆布製品の販売を始めたときも、周りの人々が注目して応援してくれたそう。


軒端さん

『besso片山津温泉』店長の軒端さん


移住して人とのつながりをどう作るか、という悩みも、SNSを活用して新しいもの好きの加賀の人々のコミュニティに入っていくことで、乗り越えられたといいます。


新しいものを取り入れるのは、加賀の人の文化として息づいているのかもしれませんね。
特に、つながり作りについては参加者のみなさんも気になるところ。軒端さんのお話を聞いて、加賀の人々の懐の深さを感じられたのではないでしょうか?



加賀の“好き!”を探しに行こう


少し余談なのですが、よく、「移住は結婚に似ている」と言われます。
理想の相手を探し求めて、あるいは、運命的な出会いを経て、いいところも悪いところも含めて生涯寄り添える伴侶に巡り合う、といったところでしょうか。


今回ゲストスピーカーとして参加してくださった志田さんや軒端さんは、まさに、石川・加賀と運命的な出会いをしてしまったんだな、なんてことを思ってしまいました。ちょっと大げさ?(笑)


転勤族という立場からすると、住む場所を選んだり、移住したり、ということは考えにくいかもしれません。
でも、行く先々で、そのまちの“好き”に出会える、いわば、多くの“恋”を経験できる、そんな風に考えたら、転勤も少しワクワクしたものに思えてきませんか?
そうしていくうちに、「ここだ!」と思える場所にもきっと出会えるはず。


今回の旅は、ゲストや参加者のみなさんの“好き”をたくさんシェアしていただいた素敵な時間となりました。
参加者のみなさんからも、「加賀のことを知れてよかった!もっと知りたくなった!」「今度は実際に訪れてみたい!」という声が上がっていましたよ。
加賀にはキュンとする出会いがまだまだたくさん待っていそうです。
次こそは実際に足を運んで、加賀の魅力を自分の目で、足で、体全体で体感したい!
この旅に関わってくださったみなさん、貴重な時間をどうもありがとうございました!


まちとつながる旅


訪れたお店はコチラ


丸八製茶場

「丸八製茶場」
150年以上の歴史に立ちながら、日々新たな挑戦に取り組むお茶屋さん。看板商品である「献上加賀棒茶」をはじめ、煎茶、玉露、玄米茶なども取り扱っています。
本社併設の工場は、誰でも見学OK。喫茶・ギャラリー「実生(みしょう)」、茶室「双嶽軒(そうがくけん)」でお茶の深みを味わってみて。「実生」を含め、県内外にカラーの異なる5店舗を展開。


住所 〒922-0331 石川県加賀市動橋町タ1番地8
ご注文・お問い合わせ先 0120-41-5578(平日9:00~16:00)



besso

「besso片山津温泉」
モダンな片山津温泉総湯から歩いて3分ほどのところにある、飲食店併設の小さな宿。旅人も地元の人も集う「みんなの家」をコンセプトに、心ほぐれる時間を提供してくれます。タイプの異なる3つの部屋は、最大7名まで宿泊可能。たまには、なーんにもしない時間を過ごしてみるのもいいかも。


住所 〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉乙69-68
電話番号 0761-75-7517
飲食店営業時間 月・木・日 10:00~16:00/金・土 10:00~18:00
定休日 火曜日・水曜日



文:あずま るに / ライター / 焼き菓子のお店única(ウニカ)店主


※あずま るにプロフィール:東京出身。お菓子作りの夢を追って富山に来たのが6年前。農家でのお菓子作り、富山県移住相談員を経て、第一子の育休中にフリーライターに転身することを決意。店舗を持たない小さな焼き菓子店との“二足のわらじ”に挑戦中。
生粋の富山男子である夫、1歳の娘、甘ったれ茶トラ猫と暮らしています。

関連記事