株式会社 笑農和 誰も見たことのない世界をつくる企業 ~ITx農業 ベンチャー~会社紹介編

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TENKIN NOTE「転勤ノオト」では、地域で出会った企業の紹介を今後していきます。今回はその第一弾。農業の未来をつくる、富山県滑川市の「株式会社 笑農和(えのわ)」さんです。地域にあるすてきな会社のストーリーを、ぜひご覧ください。



VOL1 株式会社 笑農和


だれも見たことのない世界をつくる企業
~IT×農業 ベンチャー~
会社紹介編


笑農和

100年後の未来を語る


下村社長の語り口は淡々と冷静。
それでいてひとつひとつの言葉は熱く、未来への道が明確に見えるような気がするのが不思議です。


月に一度のビジョンミーティング。
そこには、普段はリモートで働く社員も、入社したばかりの社員も、設立当初からの社員も、みなが顔を合わせます。
社長はビジョンを語り、今後の事業について話をします。


入社1年半の社員に会社の印象を聞いてみました。


「社長は、ビジョンミーティングで、自分たちのやりたいことも聞いてくれるんです。そしてそれをやらせてくれる。自分にとってはボトムアップの会社だと思っています。それに…富山の滑川で “世界を変えるベンチャー” なんて。かっこよくないですか(笑)?」と目を輝かせて語ってくれました。


笑農和

ビジョンが明確だからこそ、現場は各人の裁量に任され、
一人ひとりの意志や仕事が尊重されているということでしょう。



日本の原風景 水田の危機


あたり一面の田に一斉に水がはられ、白い山々が水面に映って光る様子。
夏には青々とした稲が風になびき、秋には稲穂が黄金色に光る豊かな風景。


日本の原風景ともいえるこの水田の水管理は、今でもほとんどが手作業で行われています。水路に簡単な門を作り、その門の板を抜いたり差したりして水を調整するという原始的なものであり、毎日のことで負担も大きいものです。


稲穂

天候や稲の成育具合で行うこの水量調整はとても重要な作業で、長年の経験と勘を頼りに受け継がれてきました。しかし、現在の日本の農家の平均年齢は66.8歳。
70歳を超えたあたりから引退を考える農家の方が多いという現状では、あと5年でなんとかしなければ、この「経験と勘」を頼りにした水稲農業は不可能になります。



就職したくないと思った農業


稲作農家の長男として生まれた下村社長。
実は、「農家は継ぎたくない」とIT業界に就職しています。
理由は、農業で苦労している祖父母をずっとそばで見てきたから。


就職したIT企業では時代の最先端を走り続け、製造業など多様な業界の商品開発から営業・管理販売までの流れを見て、効率化を進めるためのIT開発をしてきました。


15年が経った頃、ふと気づくと実家の水稲農家は何も変わっていませんでした。
それどころか、売り上げは徐々に下がり、従事する人の年齢は上がる一方。
このままでは稲作自体が立ち行かなくなる、と危機感を感じます。そして、自らの手で日本の稲作を変える決心をします。


「100年後も美味しいお米を食べられる未来へ孫世代に産業として確立した農業を残す
For sustainability, Switch to smart rice paddies. -株式会社 笑農和 Vision- 」


水田

農業の「経験と勘」をITに


まずは、水田の水管理に焦点を絞ってシステムの開発をはじめました。
2017年に、田んぼの水管理を遠隔かつ自動で行う装置「paditch」を開発、始動。
paditchは、水位だけでなく水温管理も可能にしたことで、高齢農家の負担を軽減するだけでなく、近年の温暖化による耕作地の北上や品種改良を余儀なくされている稲作農業にイノベーションをおこしていきます。
もちろん、これはお米の美味しさにも直結すると確信しています。しかし、開発当初は誰からも見向きもされなかったといいます。
それでも、「経験と勘」をデータとして蓄積し、システム化していくことが出来れば、農業はもっと魅力的な産業になりうるのではないか。若い人が就職したい産業になりえるのではないか。そんな想いから、実家の田んぼで実験的に使用を開始し、少しずつ普及させていきました。


paditch

今では、国が施策としてIOTによるスマート農業を推進するまでになり、完全に時代が後からついてきたといえるでしょう。


先人の知識と知恵と情熱を、次の世代へと繋ぐ。
農業ITが、日本だけでなく世界の農業、ひいては食料事情にも希望となると、下村社長は確信しています。


笑農和

◆購入できます♪


下村さんちのおいしいお米

paditchを活用し、有機栽培・無農薬で育てた「下村さんちのおいしいお米(玄米・精米)」が購入できます。
購入はこちらから→ https://omusuvia.thebase.in/


ITを活用したことで、有機栽培、無農薬が実現できました。
生き物がたくさん生息する水田で育てた美味しいお米です。ぜひお試しください。



◆人材募集


空中・水中ドローンでの田の状況解析、データ蓄積、除草ロボットや無線センサーを使った農作業など、今進めていること、これから取り組みたいことが山ほどある下村社長の株式会社笑農和では、人材を募集しています。
笑農和には、正社員、パートタイム、リモートワーク、パラレルワーク、繁忙期のみのお手伝い、など様々なワークスタイルで働くスタッフがいます。
経験、働き方は問わず、チャレンジを楽しめる人、問題にぶち当たった時に嬉々として没頭できるような人を募集しています。


① フロントエンジニア(正社員、パートタイム)
※フロントエンジニアとは、ITサービスをエンドユーザー(農家さんなど)が使いやすいようにプログラムする仕事です。
※必須スキル Web開発、業務系システム構築の実務経験
PHP、angular、react、GOの開発経験
② 営業       (正社員、パートタイム)
※必須スキル やる気
③ 米の出荷     (繁忙期のみのパートタイム)
※必須スキル 特になし
④loT機器の設置、メンテナンス(繁忙期のみのバートタイム)
※圃場での機器の設置、メンテナンスを行っていただくお仕事です。
※必須スキル 土木作業経験

【勤務形態・待遇など】

職種①②の正社員(雇用期間の定めなし)
勤務時間  9:00~17:30
月額基本給  220,000円~
年間休日数  120日
キャリア補助 参考図書購入補助、セミナー受講補助など


職種①②のパートタイム
週2~3勤務でパラレルワーク、リモートワークなど、
ご希望の勤務形態を相談していただければ、対応可。


職種③
登録制。繁忙期(ピークは11月~1月)に連絡します。
例)2~3時間/1日×週2回


職種④
登録制。繁忙期(ピークは2月~7月)に連絡します。
例)6時間/1日×週2回


【問い合わせ】

担当 下村/五木
076-482-3998
info@enowa.jp


【会社概要】

株式会社 笑農和
https://enowa.jp/
〒936-0053
富山県滑川市上小泉1797-1
076-482-3998


富山は雄大な立山連峰と「天然のいけす」といわれる富山湾の間に田野が広がる県です。
3,000m級の山々から流れる栄養豊富な水は、田畑の作物を育み、水深1,000mの富山湾に流れ込みます。そのため山の幸、海の幸、自然の幸に恵まれており、日本一の米どころとも言われています。
県中心部にある富山市の東に隣接する滑川市は、春の到来を告げる「ほたるいか」が訪れる地としてご存知の方も多いと思います。
一方、近隣市町村の子育て世帯の間では、立山連峰の眺望が美しく、土地も比較的安価であることから「家を建てるなら滑川」といわれることもあり、県内でも珍しく人口が増加する市となっています。行政も第2子以降の保育料を無料にするなどの制度を設けています。
2015年の北陸新幹線の開通で、東京駅から富山駅までは2時間11分と随分近くなり、都内での朝イチで行われるミーティングにも参加が可能になりました。
また、北陸地方=雪国のイメージも強いかもしれませんが、近年は市街地において通勤に支障のあるような積雪は、年に数日程度です。8月には異国情緒を味わえるベトナムランタンまつりinなめりかわも開催している市です。
滑川市はホタルイカでも有名。


【企業理念】

IT農業を通じて笑顔の人の和を創り社会に貢献する


【事業内容】

  • 農業loT事業   スマート水田サービスpaditchの開発、運営

  • コンサルティング事業   paditchで培ったloT技術を用いて農業現場の「見える化」を提案します

  • 農作物販売事業  生産者に代わっての営業代行、販売。お米などの販売

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