お仕事の転勤で、今まで暮らしていたお家を引っ越し。新しい地域や新居に楽しみもあるけれど、やっぱり大きいのは、色々な不安…。でもそれは、大人だけではありません。引っ越してから「おうちに帰りたい!」って泣いちゃう子。そんな姿を見ているのは大人もとても辛いし、どうしてあげることもできず困ってしまいますよね。今回は子どもの不安ができるだけ少なくなるよう、できることを考えていきます。
子どもは大人の感情や周囲の変化を感じ取りやすい
子どもは大人ほど、色々な言葉や状況を頭で理解することができませんよね。でもその分、子どもは感受性が高く、様々な感情や周囲の細かな変化を察知できちゃうんです。わたしは保育士をしていた頃や、母親になってから、子どものそんな力を感じることが多くありました。引っ越しでも、大人の不安な感情やイライラを真っ先に感じてしまうことが少なくありません。大人は“できるだけ不安を見せないように”と一生懸命関わっているつもりでも、子どもはその不安を自然に感じてしまうんですね。
では、子どもを不安にさせないために、どのようなことができるでしょうか?
引っ越し前にできる「伝える」こと
子どもを不安にさせないようにするためには、引っ越し前の配慮が大切です。“この子には言っても分からないから”と思っていませんか?わたしは子どもにも、大人と同じように引っ越し前にしておきたいことがあるし、「引っ越しする心の準備」が必要だと思うんです。だから、事前に伝えられることは、言葉で伝えてあげられると良いですね。
引っ越し前に伝えられることは、例えば次のようなことです。
- お家が変わること
- 保育園も変わること
- なぜ変わらないといけないのか
- いつ(あと何日で)変わるのか
- どんな場所に変わるのか
小さい子でも、ママの話す雰囲気や声のトーンなどから、様々な状況を感じ取ることがあります。だからわたしは、伝えないよりは伝えたほうが、断然子どものためにも、大人のためにも良いと思うんです。
子どもに伝える時に大切な2つのポイント
子どもに伝える時には、2つのポイントを意識して伝えてみてください。
1.できるだけ分かりやすい言葉で伝える
1つめのポイントは、できるだけ子どもに分かりやすい言葉で伝えることです。「引っ越し」という言葉の意味が分からなくても、「このお家とバイバイして、次からは新しいお家で寝たり、ご飯を食べたり、お風呂に入ったり、遊んだりするんだよ。」と伝えることで、小さい子でも頭の中でイメージしやすくなりますよね。イメージできれば、安心につながるはずです。
2.大人の気持ちをまじえて伝える
2つ目のポイントは、パパやママの気持ちも入れてお話することです。例えば、「パパのお仕事の場所が遠くに変わっちゃったから、お家もパパのお仕事の近くにすることにしたんだ。ママ、パパのこと近くで応援してあげたいんだ!〇〇ちゃんはどう?」など、ママの気持ちを話すことで、より共感してくれ、理解しようとしてくれるかもしれません。その時、子どもの想いも聞くことで、お互いの想いを共有でき、理解し合うことで安心につながります。
いかがでしたか?「子どもだから分からない」と思わずに、情報も気持ちも親子で共有して、一緒に乗り越えていけたら良いですね。
~記事はあくまでも一例です。tenkin-noteは、転勤族の転勤が「転機」に、そして楽しい転勤生活になるよう応援しています。~
文:さやか/Chially(キアリー)保育士ママ
※さやかプロフィール:保育士経験の後、ママであり保育士として、現在親子コミュニティの活動を通し、社会全体で子育てするムードを育むチャレンジ中。親子ともに納得できる子育て法を目指し、子どもたちにクリエイティブな遊びを提案します。